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先週の金・土曜日に仕入れ先の本社を訪ねるため、スリランカ最南端の町MATARAマータラに
出かけてきました。ファイバーグラスの加工技術で様々な製品を作っているこの会社は総勢
200名以上の社員を抱え、コロンボにも美しいショールームを3か所構えています。
コロンボからマータラまでは約160km。車での長距離移動は正直辛いものがあるのですが
一度は本社に顔を出して置くべきだろうと考え、金曜の朝に出発しました。
社長の別の仕事の用事も兼ねてまずは他の会社のメンバー達5人とGALLEゴールの工科大学へ
会社説明会に出かけ、その後ゴールから40kmほど離れたマータラに向かいました。
ゴールでのプレゼンが終わるころに私は相当参ってしまい、後部座席で横になって寝てました。
大型のヴァンで行ったのですが、道が悪いため、私が座っていたほうの後ろは特に震動があって
あとになって疲労がどっと出たようです。
その日は仕入れ先へゆかずに、マータラ中心から西に3kmのPolhena Beach ポルヘーナ・ビーチ
のREEF GARDEN リーフ・ガーデンホテルに宿をとりました。ポルヘーナ・ビーチはゲストハウスやヴィラがあちこちにあり、中でもリーフ・ガーデンホテルは海沿いに位置しています。
週末に予約なしで行ったのですが、ホテルも周囲もどこか閑散としていて客はちらほらしか
見えません。欧州人らしき女性の単独旅行者と家族連れが1~2組見えるのみ。
「ポルヘーナ・ビーチは津波が来る前は人がいっぱいでこんなもんじゃなかったよ。
スリランカ人でこの辺いっぱいだった」
以前ここに来たことのある社長が言うようにポルヘーナ・ビーチは、2004年12月26日に起きた
スマトラ沖地震の大津波に襲われ壊滅状態になりました。
スリランカにはそれまでは「津波」を意味する言葉自体がなかったそうです。
それがあるとき、何の前触れもなく海の向こうからきた20フィートの津波に飲み込まれて
非常に大勢の人が亡くなりました。
頑丈だったのかリーフ・ガーデンホテルは海沿いにも関わらず建物は無事でしたが、周囲の
煉瓦作りの家々は完全に瓦解して、未だ放置されているところもあります。
今は平和そのもので、そんなひどいことがあったことを想像するのが難しいほど のんびりした風情の
ビーチで、ホテルもあちこち再開したもののスリランカの人の恐怖心はぬぐえておらず、
海沿いのホテルに泊まると決めた際に出た社長の言葉の端々に、津波に対する不安感が感じら
れました。
かつてビーチをにぎわした現地の観光客はなかなか戻ってこないようです。
天災に縁がなかった幸運な関東人の私は、社長の心配をよそに夕食にナシゴレンをモリモリ食べてやっと元気が出てきました。
ホテルの部屋も、ゴージャスとは言えないけれどリーズナブルで、なにより全てが清潔にされていたのでとても気持ちがよかったです。お値打ち価格でのんびり過ごしたい単独旅行者向けでしょうか。
社長と夜食にレストランでイカリングを注文。新鮮な海の幸に飢えている私のオーダーでしたが
社長がウエイターに頼んだあとに微妙な顔をしたのでどうしたと聞くと
「イカが無いんだって。今から釣ってくるって」
イカは夜行性だし新鮮なものをお客さんに出すということでは間違った方向性ではない。
あまり待つなら帰ろうかなどと、いろんな話をしてるうちにイカリングがやってきて
大変美味しくて2人共ほとんどしゃべらずに完食。カラくしないでという私の希望も受け入れられて、久々にレッドチリなしの素材の味を活かした料理でした。
毎日の仕事のために、たまにはのんびり英気を養うため こういう時間をもつのも良いかなと
つくづく感じた次第です。
ホテル側も毎日施設をきれいに整えてお客さんを待ってるのだから、機会を見て利用したほうが
よいなとも感じました。
リーフ・ガーデンホテルの情報は次回に載せておきます。
津波が来たときの時刻で時計は止まっている。ホテルロビーにて。



部屋のバルコニーから海辺を眺めて。のんびりしていてくつろげる所です。

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