スリランカ 「セラリヒニヤ」 |
上の図のデザインの鳩をスリランカの言葉、シンハラ語で「セラリヒニヤ」と呼んでいます。日本語で最も近い語彙は「伝書鳩」です。頭がよく、訓練することが出来たため大昔のシンハラ王たちが、遠方とのやり取りのために用いたと言われています。
スリランカ国営放送のシンボルマークも、このセラリヒニヤを用いており「大事なメッセージを伝える」という意味を現わすシンボルとなっています。
鳥はスリランカのデザインのなかで多く用いられる生き物のひとつで、輪廻を表すムーンストーンにもあるように「天から良いものを運ぶ」役割を担うイコンとしてデザインされています。
輪廻を表すムーンストーン。バティックより。
スリランカデザインの(主にバティックにおける)イコノグラフィー(図像学)について調べているのですが、仏教思想とヒンドゥイズムと土着の民間伝承がないまぜになっていて、なかなか奥深いのです。口伝として人々に受け継がれてきたものが、現代のインテリアの中にもさりげなく息づいているというのはなかなか素敵なことだと思います。
猫共々元気です