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空港や政府のお土産屋に入れば必ず目にするでしょう。
観光客のためだけでなく、バティックはスリランカの人々の生活に浸透しています。
がしがし洗っても大丈夫な使い勝手の良さと、伝統的なモチーフに新しい感性を持ち
こんだデザインが次々現れる勢いのよさが人気の秘密だと思います。その製品は、シャツ、
テーブルクロス、ベッドカバーなどに形を変えて生活に彩りを与えています。
バティックとはろうけつ染のことで、紙に書いた下絵を布地に写し取り、熱したロウで
再度描いていき、色ごとに何度も染め上げる大変手間のかかる品物です。
小さなもので2~3日、手のこんだ絵柄ですと制作に数週間を要します。
私たちは数か月前、ヤスミンに置くバティックを依頼しに古都キャンディへと向かいました。
キャンディ近辺には沢山のバティック工房があり、森に囲まれた標高の高いその場所で
どこかのんびりと毎日バティックが生み出されています。
コロンボから車で走ること、えんえん6時間。
決してなめらかでない道路に内臓が上下に揺れてその疲労の蓄積たるや半端でなく
キャンディのホテル「HILL TOP」に部屋をとった時点で社長共々ダウン・・・・
「君、座ってただけじゃん」
って言われても、助手席もきついんですよ。
スリランカで遠出するのは本当に難儀です。
小回りの利く交通手段が車以外ないですからね。
翌日は雨。しとしと雨の降るキャンディの町並みは風情があって実に落ち着き、ずっと眺めていたかったのですが、観光の暇もなくバティック作家さんのもとに向かいました。
車で15分ほど走った郊外の村に彼女のアトリエがあり、私たちは作品選びと写真撮影、そして制作を実際に見せてもらいました。
バティック作りは女性が主役の現場。皆、緊張もせず静かに手早く器具を扱って絵を描いていました。
写真中央のコンロはロウを熱するためのもの。


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