スリランカYASMEEN キトゥルの木のはなし |
月に一度日本に送るための キトゥルハニーの出来具合についてあれこれ話合っていました。
社長「今度のキトゥルハニーは色がゴールドできれいだよ」
私「この前のロットでは色がちょっと濃かったですよね。どうして今回色がそうなったの」
社長「わからん。1日ワンケースごとの小さいロットで作ったからかもしれないけど、本当のところはわからん。」
私「データほしいですね。こういう花から採った蜜で いついつに熱したら色がこうなって
味がこうなるっていう」
データ集めが相当大変なのは百も承知なのですが、やるだけやってみて解らなかったのなら
納得も出来るけど、まだやるだけやってないので悔しい。キトゥルハニーの作り方は
もうレシピを得てはいるものの、「キトゥルの蜜の特性」に関して、わかっていることは
まだまだ少ないのです。
私「私がスリランカに来て 一番最初に貰ったキトゥルハニーが 一番美味しかったですね」
社長「小さい小瓶であげたやつでしょ、あれも本当はどうやって作ったのかはっきりしないよ。
朝採った蜜をすぐに煮ても、ああいうものにならない時もある。若い花と 歳とった花とでは
味が違うみたいだし。でもそれもはっきりしない」
私「たいへんだね」
社長「はあ。キトゥルは敏感だよ」
キトゥルの木がセンシティヴということに関して、続いてこんな話になりました。
社長「蜜をたくさん出すキトゥルの木の前で誰かが『この木はすごいいっぱい蜜が採れて
いいぞ』って言ったんだって。そうしたらその週から ほとんど蜜を出さなくなったそうだ」
私「はなし聞いてたんですね!」
社長「キトゥルは心も見えちゃうけど、人間の言葉もわかるみたい。これは実際彼らが経験
したことだよ。君も見てるでしょ、こっちの人は木に毎回、なんだっけ『ナマステ』みたいに」
私「『お祈り』ね」
社長「そう、お祈りして尊敬してるんですよ」
私「キトゥルって面白いねえ、いいな!」
社長「面白くねいよ、大変だよ」
私「そんなこと言ったら、蜜出なくなっちゃいますよ」
社長「電話はいいんだよ(笑) 木の前で言ったらそうなるけどね」