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YASMEEN ヤスミン 店長日誌::インド 「肉」の思い出

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インド 「肉」の思い出
ムスリムは豚を、ヒンドゥーは牛を食べることを良しとしませんが、コロンボのスーパーマーケットでは普通に牛肉が売られています。たぶん食用に飼育された牛でなく、その辺をうろうろしている牛が年をとったか何かで殺されてスライスされたのでしょう。道端で清潔とは言えない状態でいる牛たちを見ると、スリランカでビーフを食べる気はしなくなりますし、やはりヒンドゥーの人にどう思われるか気になって、食べることには抵抗感が拭えません。

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ピュアベジタリアンの多いインドに比べ、不殺生の仏教徒の多いスリランカは意外にも「ノン・ベジ」とか「ベジ」という分け方をされたレストランをまだ見たことがありません。インド系のレストランは別として一般的なスリランカ料理を出す店は肉も魚も置いてあり、肉を食べる人もベジタリアンも、同じスペースで食事をしています。

数年前インドを自転車で半年間旅行していたときですが、コルカタから東海岸側を最南端のコモリン岬へ向かって毎日毎日南下していくにつれて、だんだんと肉を出す店、出すホテルが少なくなり、看板にも大きく「VEGETARIAN RESTAURANT」と書かれていて肉断ちの日々が何日も続くという生活でした。インド旅行中は、道中はもちろん大きな街以外はまともなトイレを見つけるのは困難で、お昼に催すのを防ぐために朝夜1日2食にしていましたが、毎日暑い中、えっちらおっちらペダルを漕いで80kmから多い日で100km以上進むのですからだんだん顔が細くなり、スタミナも無くなっていきました。その上、肉もなかなか食べられないときたので、タミール・ナドゥ州のある街で(スリランカに日記を持ってきていないので町の名前不明です)ホテルのロビーでサインをしている最中に急に天地が分からなくなり、風呂上がりの立ちくらみの強力版が襲ってきて、パッと真っ暗になりました。
目を開けた時には上から大勢のインドの人が私の顔を覗き込んで何か言っており、どうも気を失って倒れたらしいということだけは分かって、ゆっくり立ち上がって周囲の親切な人たちに抱えられてソファに座らされると、男の人がボクサーを励ますセコンドのように私の顔に水しぶきをパパッとかけて、回復させようとしてくれました。再度立ち上がってサインしたときに又倒れてしまい「もう君は何もしないでいい」と言って部屋まで抱えられ病人のように至れり尽くせりされ、あとから「宿泊客の方からです」と言ってルームサービスがサンドイッチを届けてくれて、有難いやら恥ずかしいやら。インドで赤っ恥をかいたのですが、向こうも自転車でやってきた外国人がいきなりロビーで倒れたらうろたえたでしょう。倒れて起き上がると、君はインドのどこから走ってきた?と誰かに聞かれてコルカタからですと朦朧として答えると、何人かが無言で首を振りましたが、あれはどういう意味だったのだ・・・

その件以後、大きめの街では数日間滞在することにし、その間に「食い貯め」をするようになったのですが肉を食べさせるレストランを見つけるのは容易ではなく「チキンカリーあります?」と聞きながら何件もまわるという感じでした。

インドで食べられる肉と言えばチキンかマトン(羊肉)がほとんどで、当然ビーフは見かけず観光客の多い土地でない限りレストランのメニューに「BEEF」の文字は見られませんでしたが、南部の、一時期フランス領だったポンディシェリーの街で一回だけBEEFと大きく書かれた牛の絵の看板を掲げた肉屋を発見し衝撃を受けた覚えがあります。インドでこれはアリなのだろうか、放火されたりしないのか?とこちらがいらぬ心配をしたのですが、ポンディシェリーという街自体「ここは本当にインド?」と思うような西洋的ムードの異色な街で、観光客もいっぱいだから容認されているのでしょう。結局堂々と牛肉を売る店をインドで見たのはそのとき一度きりでした。

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