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YASMEEN ヤスミン 店長日誌::YASMEEN社長 スリランカのおにぎりの夢

YASMEEN ヤスミン 店長日誌YASMEEN ヤスミンの商品についてや、本社のあるスリランカでの仕事について書き綴っております。そのほか店長の自転車旅行記、インド映画などなど様々な話題について。

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YASMEEN社長 スリランカのおにぎりの夢
スリランカ人であるYASMEENの社長が、日本にエンジニアとして勤務していた頃のことです。
会社はまだ影もカタチもなく、スリランカでのビジネスという漠然とした構想のみが彼の頭の中で渦巻いていたようです。

あれこれアイディアがあったようですが、その中で一番印象的だったのが「スリランカでおにぎりを流行らせたい」というものでした。最初に聞いた時は変な外人さんがいると笑ったのですが
そのあとに続いた話は、全く笑うものではありませんでした。

スリランカでは米を作る農家の自殺が激増しているということで、米が売れない、作るコストに見合わない取引価格になっていて、借金のかさんだ農家の人が生活苦で自殺しているというのでした。
だから、おにぎりが新しい食のブームとしてコロンボを中心に広まれば、米の需要はまた上がってくるだろうという彼の壮大な(?)未来的観測だったのです。

インドで綿農家の自殺がもの凄いというのは色々な本やニュースで見聞きしていましたが、スリランカでも同じく農家の自殺があるというのは初耳でした。
スリランカで米が売れなくなっている理由の一つは食生活の変化、特に小麦製品の需要の高まりにあり、しかも国を挙げて小麦の輸入を推奨しているという話も聞きますし、大手の米メーカーが農薬漬けの種を使っていて、食の安全が揺らいでいるとも。米を取り巻く話はあまり明るくありません。

しかし米を流行らせるのに何でわざわざおにぎりなんだ、普通のお弁当でもいいじゃないですかと私が聞くと、片手で手を汚さずに手軽に食べられるから、オフィスで働く人に便利なんだと言うのです。日本のコンビニで若い人が毎日何個もおにぎりを買っているのを見て思うところがあったようです。
コンビニがおにぎりを売り出し、ペットボトルの緑茶が登場してから日本人の米とお茶の需要も伸びたのですから、一つの成功が農業を救うこともありうるかもしれません。
日本人が「そんなのダメだ」と言っても外国で上手くいかないとは限りませんし、チャレンジしないと失敗のノウハウも得られません。

問題は、スリランカの米でおにぎりが作れるか ということでした。

東京の食品製造機器の見本市で、彼はおにぎりを自動で作れるマシンを見て とても気になっていたらしく、製造マシンメーカーの鈴茂器工様の海外マーケット担当の方とコンタクトをとり、ある日 実験のため練馬にあるショールームに 炊いていないスリランカの米を持って電車で出かけてゆきました。
風変わりな申し出にもかかわらず、法人客でもないのに快く引き受けてくださり胸が熱くなる思いがします。

そして後日、社長に実験の結果を聞いたのですが 予想はついたのですがやはり上手くはいかなかったとのことでした。

スリランカの米では粘り気が少なく米同士がくっつかないため、握る圧を高くすると 今度は米がぎゅっと潰れてげんこつのように硬いおにぎりが出来てしまいます。
米の粒が潰れてがちがちに固まったおにぎりは、食べられたものではありません。
様々なやり方で実験してみたようですが、おいしいおにぎりは作ることが出来ませんでした。

つなぎに使う材料を工夫すれば上手くいくかもしれませんと、担当の方にアドバイスを頂き、社長も結果は予想していたのか落胆はしていませんでした。そのつなぎというのは、ある海藻の一種でしたがスリランカにあるのかどうかも その時はわかりませんでした。
とりあえずやってみないと次にやるべきことが見えてこないとばかりに、その後も自宅であれこれ実験したり、スリランカに戻っても米の種類を変えて、水に浸す時間を長くしたりして実験していました。

コロンボの食料品の見本市では米や青果など、安全でこだわった農作物を作っている農家のブースは熱気が伝わってきます。自分たちも、へこたれずに新規にマーケットを見つけてやっていくんだという気概が感じられます。

YASMEENがいつかスリランカのおにぎりメーカーになるか否かはさておき、社長のおにぎりへの夢はまだ消えていないようです。


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