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「週刊スリランカ動画コーナー」でハクル作りの動画が観られます。甘そう~なハクルのキャラメルっぽいドロドロ感が味わえる無用に?長い4分強です(笑)

メインスタッフには村の若いお嬢さんも。手に持つのは出来たばかりのハクル。
孔雀椰子の花の蜜を煮詰めると、キトゥルハニーとなり、更にもっともっと煮詰めてドロドロのキャラメルのようになるまで火を通し、型に流し込むと やがて固形化して「ハクル」というものになります。時々ジャグリと呼んだりジャガリーと呼んだり、いつも訳が分からなくなるので(統一してほしいデス;)私は 角キトゥルと呼んでいますが、大方ハクルでOKのようです。
ハクルの使い方は様々ですが、よく見かけるのは 苦い飲み物や食べ物のお伴として小皿に盛って出される時です。
癖の強いハーブティーを飲む時には必ず必要ですし、ゴトゥコラとお米や生姜を使って作るカンダァというスープにもハクルが欠かせません。ちょっとずつかじりながら癖のあるスープやお茶を美味しくいただきます。
キトゥルハニーを作るときは、あるところまで煮詰めて火から下ろすのですが、ハクルにするにはよく混ぜながらそのままずっと火に掛けて置いておきます。
一般的に この前の段階で砂糖をどどっと入れますが これは量を増やすためと、固形化したのち熱で軟らかくなってハクルが溶けないようにするためです。
キロ単価が砂糖とキトゥルでは非常に異なるため、日常使うものに高いものを使っていられない一般台所事情では、砂糖が混ざっていても安くて多いほうが好まれるといいます。
工場では政府系の店にも卸しているのですが、良いものでも出来る限りの低価格で卸さないとスリランカの大型店ではキトゥルもハクルも仕入れてもらえません。
「車と同じさ。中古車もぶつかって傷があっても安い車のほうがよく売れているんだ」と社長は肩をすくめました。
ともかく「YASMEENのものは砂糖を混ぜないで作ろう」と全員の最初からの方針だったので、キトゥルの蜜だけでハクルを作ることになりました。良いものを作っていたほうが皆も気持がいいのです。
約20リットルの花の蜜をなみなみ容器の中に入れて、下から火ではなく噴出する蒸気で熱します。煮詰め続けて、ドロドロになったところで 刳りぬいた椰子の実の殻で作った型か、ハクル専用のマス目になった金型に お玉でトントンと入れて 静かに置いておきます。





結局20リットルの蜜で、たったの1kgしかハクルが出来ませんでした。なんたる贅沢。。これで何本のキトゥルハニーが出来ることやら。採算が合わないでしょ、と心の中で葛藤。
蜜だけで作ったハクルは柔らかいというか、しっとりしていて指で押すと崩れそうでした。
熱を加えると、もっと柔らかくなってしまうのだというので、船で運んで海を越えられるのかという不安があります。日本に着くころには、溶けてひと塊りになっていたらどうしよう・・・・輸出にはまだいろいろ実験してみないとこわいです。
試食のためのハクルをかじり、濃いめのストレートティーと一緒にいただくと 同じような飲み方をするトルコのチャイを思い出して ふと懐かしい気持ちになりました。きりっとした紅茶の味にハクルのまろやかな甘みは良く合うようです。
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